日本の「伝統的酒造り」ユネスコの無形文化遺産に登録へ
2024年11月5日 13時49分 文化庁
日本酒や焼酎、泡盛といった日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録される見通しになりました。
文化庁によりますと、ユネスコの評価機関は日本時間の5日朝、日本が提案していた「伝統的酒造り」について無形文化遺産に登録することがふさわしいとする勧告をまとめ、発表したということです。
500年以上前に原型が確立した日本の「伝統的酒造り」は、米や麦などを蒸す、こうじを作る、もろみを発酵させるなどの伝統的に培われてきた技術が各地の風土に応じて発展し、自然や気候と深く結び付きながら伝承されてきました。
こうした技術で製造される酒は儀式や祭礼行事などにも使われ、日本文化で不可欠な役割を果たしてきたとされています。
文化庁によりますと、来月2日からパラグアイで開かれる政府間委員会で無形文化遺産への登録が正式に決まります。
無形文化遺産には、国内では「能楽」や「和食」、おととし加わった「風流踊」など22件が登録されていて、現在は「書道」が提案されています。
阿部文科相「大変喜ばしい 引き続き登録へ最善尽くす」
阿部文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で「伝統的酒造りは、杜氏(とうじ)や蔵人(くらびと)などがこうじ菌を使って、日本各地の気候風土に合わせて経験に基づき築き上げてきたわが国の大切な文化で、今回の勧告は大変喜ばしい。引き続き登録に向けて最善を尽くしていく」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241105/k10014629241000.html