ソフトバンクグループの孫正義社長は、27日の株主総会で、「ASI」と呼ばれる人間の知能を超えるAI=人工知能の実現が迫っているとした上で、その産業基盤の中核を担う企業を目指す考えを示しました。
ソフトバンクグループは、27日、都内で株主総会を開き、孫正義社長は、今後の事業方針を説明しました。
この中で、孫社長は、グループの事業の柱としているAI=人工知能について、ASIと呼ばれる人間の知能をはるかに超えるAIの実現が迫っているとした上で、「これから10年後、ソフトバンクはASIの産業基盤で中核となる、礎となるような世界ナンバーワンのプラットフォーマーになりたい」と述べました。
その上で、「人間を超える能力に優しさや愛情がなかったら人間はほろびるかもしれない。しかし、そんなにAIはばかではなく、人間を滅ぼす道義はないはずだ。世界の調和や人類の幸せなどをきっと共有してくれる」と述べました。
AIをめぐっては、世界各国の企業の間で開発競争が激しくなっています。
会社は、生成AIの開発を手がけるアメリカの「オープンAI」に4兆8000億円を投資する方針を示しているほか、アメリカ西部のアリゾナ州におよそ145兆円を投じて大規模な工業団地の建設を計画していると現地メディアが報じるなど、巨額の資金を投じて開発を進めています。
孫社長「後継者になる可能性のある人 グループの中に」
ソフトバンクグループの孫正義社長は株主から後継者について聞かれ、「頭の中には何人か後継者になる可能性のある人を絞ってはいる。グループの中にいる。いつ何があっても任せられるようにと気持ちの準備はしている」と述べ、後継者は外部の人間ではなく、グループ内で検討していることを明かしました。