ペットボトルむしゃむしゃ 堺で発見の細菌、世界救う?
堺市内で見つかった細菌が世界の注目を集めている。ペットボトルを「食べる」性質があり、プラスチックごみ対策の切り札にしようと各国で研究が進んでいる。プラごみによる海洋汚染が国際的な問題となっており、プラごみ削減は今月末に大阪市で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議の主要テーマのひとつ。大阪発の細菌が世界規模の課題の救世主となるかもしれない。
この細菌は堺市内のペットボトルの処理工場で、京都工芸繊維大の小田耕平教授(現・名誉教授)らが見つけた。発見場所にちなんで、2005年に「イデオネラ・サカイエンシス」と学名がついた。その後、慶応大に在籍していた吉田昭介さん(現・奈良先端科学技術大学院大特任准教授)らの研究で、この細菌は特殊な2種類の酵素を出して、ペットボトルなどの素材として利用されているポリエチレンテレフタレート(PET)を分解し、栄養源としていることがわかった。厚さ0・2ミリのPETを、約1カ月で二酸化炭素と水にまで分解するという。
リンク:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190620-00000034-asahi-soci
[単語]
1.規模:物事の構造・内容・仕組みなどの大きさ。
2.細菌:原核細胞を持つ単細胞の微生物。
3.性質: もって生まれた気質。
4.対策:相手の態度や事件の状況に対応するための方法・手段。
5.切り札:とっておきの最も有力な手段。
6.汚染:汚れること。
7.繊維:細い糸状の物質。
8.在籍:団体・学校などに属する者として登録されていること。
9.特殊: 性質・内容などが、他と著しく異なること。
10.酵素:細胞内で作られ、生体内のほとんどの化学反応の触媒の働きをする、たんぱく質を主体とする高分子化合物。