제목   |  [7/27] 大人になると 虫苦手になるの なんでなん? 작성일   |  2023-07-20 조회수   |  14460

 

 

 

 

 

大人になると 虫苦手になるの なんでなん?

 

 

 

 

セミが鳴く中、昆虫採集を楽しむ子どもたち。
本格的な夏がやってきました。

ところでみなさん、虫さわれますか?

私は苦手です。
小学生の頃は、大好きだったのに。
「なんで苦手になったんやろか…」

理由を探ると、私たちの生活を脅かしかねない深い問題が明らかに。

「虫」だけに「無視」できない話です。

(大阪放送局 なんでなん取材班 宗像玄徳 野阪綾音)

 

 

 

 

昔はワクワクしたのに..

 

大阪・岸和田市で開かれた昆虫採集のイベント。

子どもたちの手には虫取り網、首には虫かご。

目を輝かせてチョウやトンボに駆け寄っていきます。

 

 

 

 

 

 

(小学3年生の女の子)
「バッタを捕まえました!好きな昆虫はカマキリ。鎌が鋭いところがかっこいい!」

ああ、キラキラしている。
よみがえる夏休みの記憶。
昔は自分もこうだったなあ…。

 

 

 

大人になると、、

 

 

次に訪れたのは、奈良県橿原市の昆虫館。

 

 

 

 

 

温室で「オオゴマダラ」などの珍しいチョウが、およそ1000匹自由に飛び交っています。

子どもの歓声とともに聞こえてきたのは…​​​​​​​

 

 

 

 

 

 

「キャー!」

大人の悲鳴でした。

チョウが舞う優雅な世界で、逃げ惑っていたお母さんに聞きました。

(お母さん 28歳)
「子どもの時はめっちゃトンボ捕まえてました。中学生くらいからやらなくなったかな。久しぶりに近くで見たら、無理でした…」

別の親子連れのお父さんにも聞いてみました。

(別の家族のお父さん 37歳)
「昆虫は苦手ですね。大人になるとさわる機会がなくなったので。子どもが昆虫採集に行きたがったら、頑張ります(苦笑)」

私だけではなく、「子どもの時は昆虫さわれたんやけど…」の声。

昆虫採集をしなくなったから?
年齢を重ねたから?

謎は深まるばかりです。​​​​​​​

 

 

 

 

親が苦手を示したらあかんで!​​​​​​​

 

 

なぜ大人になったら苦手になるのか。
心理学の専門家に疑問をぶつけてみました。

 

 

 

 

 

 

取材したのは近畿大学産業理工学部の大沼卓也准教授です。
「好き」や「嫌い」という感情について研究しています。

大沼准教授は2つの理由をあげてくれました。

 

 

 

◆理由1 〈都市化〉
「近代化や都市化によって、防虫とか消臭とか、私たちは汚れにすごく敏感になる生活スタイルに変化しています。『ハチに刺された』のようなネガティブな経験がなくても、自然と切り離された空間にいる私たちにとって、『昆虫』を汚れのようなものと認識し、だんだんさわれなくなっていったのではと考えます」

◆理由2 〈苦手の連鎖〉
「『観察学習』と呼びますが、親や友人などが『嫌いだ』『苦手だ』という態度や行動を見せ、それを目の当たりにすることで、『これはよくないものだ』と学習します。昆虫が苦手になった子どもが親になって、自分の子どもに知らず知らずのうちに『苦手』を植え付ける。まさしく連鎖が生まれているのです」​​​​​​​

 

 

 

 

“虫に無関心” 私たちへの影響

 

 

そうは言っても、苦手なものはやっぱり苦手。
なるべく関わらずに暮らしたい…。

しかし、今、多くの野生動物と同様に、昆虫もその数を急激に減らしています。虫への無関心が広がっていることが、生態系に大きな影響を与えているという指摘もあります。​​​​​​​

 

 

 

 

 

 

千葉大学園芸学部の深野祐也准教授はこう言います。

「いま世界的に昆虫が減っている理由のひとつが『無関心』なんです。希少な動物を保全する、と言われてパッと思いつくのはパンダとか、かわいかったり、かっこよかったりする動物たちですよね」

 

 

 

 

 

 

「しかし地球上の生き物の大部分は虫です。生き物の多様性の8割以上を虫が占めています。ただ、嫌われる生き物にはお金は充てられないし、保全はされません。私たちの感情で生き物の運命を決めてしまっているのです」

さらに、昆虫の減少は私たちの暮らしを脅かすことにつながると、警鐘を鳴らします。

(深野准教授)
「生態系の中で、昆虫が担う役割のうち大きなものは植物の受粉です。野菜や果物の受粉には、ミツバチだけではなくてハエやアリ、チョウなど野生の昆虫も関わっています。こういった昆虫がいなくなると、農作物のコストがあがったり、生産できなくなったりします」

 

 

 

“虫が苦手” 子どもにも​​​​​​​

 

 

「ぜひ昆虫に関心を持ってほしい!」

そう呼びかけ続けているのが、冒頭で紹介した奈良県橿原市の昆虫館。​​​​​​​

 

 

 

 

 

 

館長を務めていた木村史明さんは子どものころからセミ取りや標本作りに明け暮れ、学生時代は専門的に昆虫を学びました。
30年以上、昆虫館に携わり続ける、まさに「昆虫人生」の木村さんですが、最近はさみしい気持ちになることが多いと言います。

チョウが舞う温室に入ろうとしない子どもが増えてきたのです。
取材した日も、入り口の前で「入りたくない」と立ち尽くす子どもが。
木村さんは優しく声をかけましたが、逃げられてしまいました。

(木村さん)
「チョウがたくさんいることが怖いという子が増えてきて、ショックなんです。チョウは人に危害を加えたりすることはないです。ふだんの暮らしのなかで、昆虫との関わりが完全になくなっているんだろうなと思います」

今の子どもたちは図鑑やインターネットの情報を通して、昔よりも昆虫への知識は詳しいと感じているということです。
しかし、自然のなかで昆虫を見る機会が少なく、知識だけにとどまってしまっている子が少なくないと言います。​​​​​​​

 

 

 

何だと思う? さわってごらん​​​​​​​

 

 

 

そこで、去年から木村さんは子どもたちの前で昆虫の魅力を語り始めることにしました。

珍しい昆虫をかごから取り出して実際に子どもにさわってもらいます。​​​​​​​

 

 

 

 

 

 

この日子どもたちに見せたのは、マダガスカル島に生息する「マダガスカルオオゴキブリ」。
森に生息する世界最大級のゴキブリで、体長は8センチ近くあります。

子どもたちはおそるおそる手を広げます。
木村さんは子どもの手に昆虫を乗せて、体のつくりや特徴を語りかけます。

(木村さん)
「実はこれゴキブリ。けど、羽がないから飛ばないし、動きもゆっくり。
自然のなかにいるから汚くないよ」

語り始めると、次々と子どもたちが集まり始めます。
しだいに怖がらなくなっていきました。

(木村さん)
「最初は尻込みしていても、直接会話して興味を持ってもらうと昆虫を手に乗せるまでになる子どもが多いです。昆虫は地球の代表的な生き物です。昆虫に興味を持つことは、自然や環境に目を向けることにつながります。昆虫を入り口に考えるきっかけにしてほしいです」​​​​​​​

 

 

 

 

この夏は虫とお近づきに

 

 

 

私も苦手だからと昆虫を避けてきました。
虫についてほとんど何も知らずに過ごしてきました。

取材した昆虫採集のイベントでは、子どもたちから昆虫の種類を教えてもらいました。

図鑑やインターネットで調べた昆虫を見に行く。
そして、さわってみる。
そうするとちょっと苦手が薄れるはず。

ことしの夏はちょっと冒険を。

苦手なみなさん、一緒に昆虫とお近づきになりませんか?​​​​​​​

 

 

 

 

 

リンク:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230720/k10014135281000.html

 

 

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