福岡 幼い姉妹死亡の事故 “シートベルトで腹部を強く圧迫か”
2024年8月21日 16時13分 事故
今月18日、福岡市の国道で路線バスと軽乗用車が衝突し7歳と5歳の姉妹が死亡した事故で、姉妹の腹部がシートベルトに強く圧迫されて死亡したとみられることが警察への取材でわかりました。
姉妹はチャイルドシートやジュニアシートを着用しておらず、JAF=日本自動車連盟は体の小さい子どもについて「シートベルトだけでは事故の際に腹部や首に強い衝撃が加わる」として注意を呼びかけています。
路線バスと軽乗用車が正面衝突 7歳と5歳の姉妹が死亡
今月18日、福岡市早良区東入部の国道で、路線バスと軽乗用車が正面衝突し、軽乗用車に乗っていた近くに住む7歳と5歳の姉妹が死亡し、運転していた32歳の母親も左足にけがをしました。
姉妹は後部座席でシートベルトを着用していましたが、チャイルドシートやジュニアシートは使っておらず、事故の際、シートベルトで腹部を強く圧迫されて死亡したとみられることが警察への取材でわかりました。
JAF “6歳以上でもチャイルドシートなどを着用を”
法律でチャイルドシートなどの着用が義務づけられているのは6歳未満の子どもですが、JAFによりますと、体の小さい子どもがシートベルトのみを着用すると、衝突時の強い衝撃がベルトを通して首や腹部に加わる危険性があるということです。
このため、6歳以上でも身長が1メートル40センチ未満の場合は、チャイルドシートなどを着用するよう呼びかけています。
JAFが行った事故の再現実験の映像では、後部座席に座った子どもの人形について、ジュニアシートを使っていた場合は、シートベルトが骨盤のあたりにかかって衝撃を受け止めている一方で、シートベルトのみを着用していた場合は、首やおなかが強く圧迫されている様子が写っています。
JAF東京支部の由水雅也さんは「本来シートベルトは腰骨の低いところなど骨があるところを通します。子どもの場合は首やおなかにかかってしまい、衝突の際に首をしめつけてしまったり、内臓を破裂させてしまったりする危険性があります。シートを使って適切な位置にくるよう調整してもらいたいです」と話していました。
また、チャイルドシートは適切に設置することが重要だとして「強い負荷がかかってしまう可能性があるので、ハーネス部分にねじれや緩みがないか確認してほしいです」と指摘しました。
由水さんは「6歳以降になるとチャイルドシートを卒業してしまう方もいると思いますが、万が一の場合悲惨な事故になってしまうので、6歳になったあともチャイルドシートまたはジュニアシートを使っていただきたいです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240821/k10014554701000.html